今回は、季節はずれのヨモギ採り。なぜなら、筆者の大好物「草団子」が食べたいからだ。旬のヨモギの香りには劣ることは分かっている。しかし、ヨモギはヨモギ。不味くはないはず。期待に胸躍らせながら、公園へと向かうのであった。
野草ヨモギとは?
学名:Artemisia princeps
分類:キク科ヨモギ属
別名:カズザヨモギ、ダンゴグサ・モグサ・モチグサ・ヤトイグサなど
生態
平地から山地まで日当たりの良い草地、土手、荒地、路傍などに生える多年草。本州、四国、九州に分布する。ヨモギ類には、本種の他「オオヨモギ(ヤマヨモギ、エゾヨモギ)」「ニシヨモギ」「ヒトツバヨモギ」「オトコヨモギ」「カワラヨモギ」「リュウキュウヨモギ」「ユキヨモギ」「シロヨモギ」など、多くの種類があり、いずれも本種同様に利用できる。
特徴
●形状:根茎から長くふく枝を出して殖え、60~120cm内外の草丈になる。
●葉:長さ6~12cm内外で羽状に中~深裂し、裏面と若芽全体に白色の綿毛が密生する。この白い綿毛だけを集めて乾燥させたのが、灸に使う「モグサ」
●花期:9~10月頃、茎先に円錐花序を出し、淡緑色の小花を密につける。
●その他:葉や茎をちぎると、キク科特有の強い芳香がある。
見極め&採り方のコツ
葉の裏面と若芽全体に白い毛が密集する。
柔らかな茎先か若芽を摘み取る
調理法
おひたし・和え物・餅草・佃煮・汁の実・天ぷら・菜飯
アク抜き
塩ひとつまみ加えた熱湯で10分ほど茹で、冷水にとって20分さらす。
今すぐ使える山菜採りの教科書|大海 淳
今回も、筆者の「教科書」である「いますぐ使える山菜採りの教科書」から、ヨモギについて引用させていただいた。
「山菜の特徴」を写真付きで細かく解説しているところが、特に気に入っている。
ヨモギの採り方
今回ヨモギ採りを行ったのは、写真のように日当たりのいい斜面だ。
ヨモギは日当たりの良い所を好んで群生するため、公園などの斜面はマストな採集場所だ。
草団子にしたとき、出来るだけ繊維が口に残らないようにしたいものだ。
その為、出来るだけ柔らかい若い葉や茎を採集した。
採り方は簡単。手でヨモギを摘み取るだけだ。
ただし、路傍は散歩中の犬の排尿が掛かっている場合が有り、危険が危ない。
出来るだけ、斜面中程のヨモギを採るようにした。
ヨモギの下処置
とにかく洗うだけ。ゴミや砂が落ちれば充分だ。
ヨモギの調理法
今回は「草団子」を作る。
レシピは以下の通り。
- ヨモギ(好きなだけ)
- だんご粉 200g
- 水 160ml
調理手順
- 熱湯でヨモギを茹でる。10分茹で、20分冷水にさらしてアクを抜く。
- ヨモギをペースト状にする。※筆者はフードプロセッサを使用。
- だんご粉200gとヨモギのペーストに、水160mlを少しづつ入れながら、力を入れて耳たぶくらいの硬さになるまで良くこねる。
- こねた生地を、手のひらで転がして丸める。
- 沸騰した湯の中で茹でる。
- だんごが浮き上がって、1~2分待ったら、順にすくい上げ、冷水にとって冷ます。
- 水分を切って出来上がり。
今回は、お手軽で安価な「井村屋のこしあんトッピング」を使用。
缶詰やパウチの商品より、圧倒的に手軽で楽な商品だ。
歯磨き粉のように絞り出すだけ。簡単だ。
仕上がりは完璧だ。味はどうか…
こし餡をトッピングして。いただきます!
美味い!当たり前だが、完全に草団子だ。
しかし、やはり旬の時期の香りはない。しかし、十分に美味しい。
下手したら、某パンメーカーの草だんごより美味いのではないか。
その証拠に子供たちが一瞬で食べ尽くしてしまった。
作り甲斐があるというものだ。
まとめ
ヨモギは美味い。
草団子だけではなく、様々な調理に適応する野草だ。
著者は草だんご以外では、天ぷらが好きだ。
ヨモギの香りを存分に味わえる。
しかし、食べるならやはり旬の時期(3~5月頃)が最高だ。
また来年のヨモギに期待。
以上!採集おわり!
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